こんちわMUDDYです。
数日前から我が家のツウキングマシン
スズキK90(12VタイプP)の
フロントの挙動がなんかおかしい!
仕事終わりに点検してみると・・・
漏れてますね。


フォークオイルがガッツリ漏れてます。
しかも左右共に漏れてます。
「あちゃー・・・」
てなわけでシール交換決定です。
さっそく部品を注文して
交換してみました。
というわけで、
今回は
K90フロントフォークオーバーホール
やってみた編です。
いざ作業!
⚠️作業は自己責任でお願いします。
マニュアルと相違する部分があると思います。
部品はこちら!
今回の作業では
これらの部品を交換しました。
オイルシール
部品番号
51153-39140
2個

ワッシャー
部品番号
51158-23720
2個

スナップリング(記事中ではクリップと呼称)
部品番号
51156-39140
2個

Оリング
部品番号
51181-22012
2個

あと、
フォークオイルG20番
300mlあれば左右まにあいます。
参考までに、、、
K90のパーツリスト(部品表)
を見る限り、
K90タイプ・11型/12型/J型/M型/P型
共に、部品番号が同じで
共通の部品を使用しているみたいです。
⚠️ただし、アウターチューブに関しては
タイプP型のみ部品番号が違います。
よって、オイルの量は確認はしていませんが、
違う可能性があります。
使った工具類
今回使用した工具達です。
メガネレンチ
・12mm
・14mm
・17mm
ラチェット
・12mmのソケット
・14mmのソケット
・17mmのソケット
マイナスドライバー(小)
真鍮ワイヤーブラシ
シールドライバー

耐水ペーパー

ジャッキ、ウマ

今回の作業では
この他にヒートガンを使用しました。
事前準備
ジャッキアップ前の「事前準備」
として、
ホイル周り・フォーク周りの
ボルト、ナットを先に緩めるておきます。
ホイール・アクスルシャフト、
ステムやトップキャップなど
ジャッキアップしてから緩めようとすると
車体が不安定になりがちで結構危険です。
少し緩めば十分です。
緩めすぎたり
外してしまうと
ジャッキアップした瞬間に
フォークが抜けたり
思わぬ事態になりかねます。
K90はトップボルトを抜かない限り
フォークは落ちませんが、
少し緩めばOKです!
【ホイール】


【ステム】


【フォークトップボルト】


ジャッキアップ

本来ならセンタースタンドと
エンジン下側にジャッキをかければ
OKなのですが、、、

このK90タイヤサイズの変更に伴い
センタースタンドをかけエンジン下に
ジャッキをかけても
リヤタイヤが接地してしまい、
前側があがらず、フロントタイヤが
浮きません👇!!💦

ですので、
サイドスタンドをかけ、
エンジン下(エキパイ部)を持ち上げ
フロントを浮かせました。
保険にウマをステップにかけ
なんとかフォークを摘出作業開始です!

フォーク摘出
事前準備であらかじめ緩めておいた
アクスルシャフト(ホイールのシャフト)
ステムのボルト
フォークのトップボルト
これらをフォーク取り外しに伴い
外していきます!!
まずは、ホイール


⚠️外したシャフト類は入れ物に入れ、
順番どうりに並べて保管しておくと
組付け時に迷わないです。
ホイールが外れたら
ブレーキパネル👇を外しておきます。

このパネルはただはまっていいるだけなので
ホイールを外すと「パッカっ」と外れます。
外したついでに、
ブレーキシュウの減りの確認、
ブレーキダストをキレイにしておきます。
ちなみにワイヤー類は付けたままでOK!
パネルは邪魔にならに所に逃がしていきます。
ホイールも外したついでにベアリングの
点検をしておきます。


ベアリングに指を突っ込み「グリグリ」👆
抵抗なくスムーズに回るので
この車両はOKです。
抵抗や、回した時にゴリゴリとした
感触がある場合は要交換です。
次にフォークのトップボルト

ハンドルが邪魔で少し抜きにくいですが、
17mmのレンチで抜き去ります。
ボルトは意外と長いです。
ステムのボルト(14mmレンチ)
最後、ここを抜くと
フォークが抜けます。
ストンと抜ける場合があります。
おさえながら抜きます。


⚠️場合によってはサビや曲がりなどで
フォークが抜けにくいときがあります。
その場合、ステムのフォークを抱き込んでいる部分に

潤滑スプレーをかけ、
外したトップボルトを少しはめて
軽く上から叩いてみて下さい。

少し抜けかかってきたらインナーチューブ👇を
つかみ、回しながら抜いてみて下さい。

トップボルトを叩く際は、
ジャッキが外れないように!!
無事摘出されたフォーク(右)👇

ここに👇トップキャップボルトが入り、

トップブリッジと共締めになる仕組みみたいです。
しかもオイルの入れ口になっている模様。
👆黒く見えるのは特別サイズのOリング
フォーク分解
フォーク単体にしたらいよいよ分解!

無くす前にОリングを外しておきました。

あま、新品交換ですけどね。
まず逆さにし、
インナーチューブをストロークさせ、
古いオイルを出しちゃいます。

笑えるくらい汚い!!!

次にアウターチューブの溝にはまっている
クリップを抜きます。
小さめのマイナスドライバーで
ひっかけると簡単に抜けてきます。

赤矢印がクリップ。

クリップが外れたら
アウターチューブと
インナーチューブを
分解!!
アウターを握り、
インナーを縮めた状態から
一気に引き抜きます。
これを抜けるまで繰り返します。

かなり抜けにくい場合あります。
この車両、右は簡単に抜けたのですが、
左のフォークがなかなか抜けず、
シール部分をヒートガンで炙り、

繰り返しストロークさせ、
10分位格闘の末、やっと抜けました。
外してみると、、、
とにかく汚い・・・

はずした部品を順番に並べてみました👇

これで分解完了!!
洗浄
分解した各部品を
清掃をしていきます!

バラしてみるとアウターチューブに
サビがこびりついています。
アウターはアルミの為、
クリップのサビがこびりついたみたいです。
真鍮ブラシと
耐水ペーパーで落とします。


耐水ペーパーでアウターを削り過ぎないよう
注意しつつキレイに。

他の部品もパーツクリーナーや、
洗油等で古いオイルを流し、
しっかり拭き取ります。
また、
インナーチューブに点サビ等ある場合、
1500番から2000番クラスの耐水ペーパーで
爪で引っ掛からない程度を目安に
均しておきます。

点サビ灯フォーク組み立て

洗浄が終わったら
いよいよ組付けしていきます。
基本的にはバラした逆順で組付け。

ちなみに今回の新品純正部品。

まずインナーチューブに
キレイにしたスライドメタル(向きに注意)を
インナーチューブに入れ、

この状態のインナーチューブを
アウターチューブの中にいれる👇

次はオイルシール組付け


👆外したオイルシール同様、
写真の見えてる方を上にして
インナーチューブに入れていきます。
その際、シリコンスプレー等で
よく潤滑するようにしておきます。
インナーチューブにはめ込む際には
シールのリップ(内側のヒダ)を傷つけないよう
ビニールなどで保護しつつ、
慎重に組付けていきます。

手でアウターに対し垂直になるように
ある程度押し込んでいき、

シールドライバー・インストラ―を使い
定位置まで押し込んでいきます。


分割したスライドハンマーでインナーチューブに沿わせ打ち込みます
均等にオイルシールを傷つけないように
打ち込みます。
K90の場合、
フォークのインナーチューブが
細すぎて、均等に打ち込むのが
ちょっと難しかったです💦
🔧インストーラーが無い場合や
サイズが合わない場合、
オイルシールと同径の塩ビパイプ
で打ち込んでらっしゃる方もいます。

しっかり打ち込めたら
ワッシャー👇を入れて
アウターのクリップ溝が
しっかり出ているかを確認します。

ワッシャーをいれて
しっかり溝が確認出来たら

この溝にクリップをはめ込んで
アウターとインナーを抜けなくします。


クリップは全周が溝に入っているのを
しっかり確認しておきます。
次はオイル
K90 P型は聞いたところによると
片方144ml
油面インナーチューブを伸ばした状態で
313mm
オイルはカヤバG20との事。
⚠️自分で調べてないので
参考程度でお願いします!!

トップキャップのボルト穴から
静かにオイルを入れ、

入りきったところで、
一応エアー抜きしてみました。
インナーチューブを
ゆっくりストロークさせて入り込んだ気泡
を抜いていきます。
気泡が油面に上がってくるのですが、
ある程度落ち着くまで繰り返します。

⚠️今回の作業は全分解で、
計量したオイル量でしたので
油面は測りませんでした。
エアー抜き後に油面を測れば
さらに完璧。
フォークオイルのエアーが抜けたところで
👇の部品を組んでいきます。

1のガイドスプリング(スプリング下側)

ツメを下向きにいれ、
2.3.4と組付けていきます。
2番のスプリングは
上下逆にすると1のガイドスプリング、
3の白いガイドスプリングとの間に
うまくはまりません。
向きに注意です。

最後に4のOリングを新品に交換し
フォーク単体のオーバーホールは完成

車体に取り付け・トラブル

あとはO/Hしたフォークを車体に取付すれば完成!
もう少し!!
慎重にフォークを元の位置に組み込んでいきます。
・・・がトラブル発生!!
今回、このK90では
フォークを組付ける際、
ステム周辺(黄色〇)で引っ掛かりがあり、

その抵抗によりフォークが縮んでしまい(緑)
トップのキャップボルトが届かなく、
締め付けできない状態になってしまいました。
ここで思いついたのが
長いボルトを使い上から引っ張り上げる方法

100mm前後のM10ボルト ピッチ1.25のモノを
使い、トップブリッジ側から押し込み

縮んだインナーチューブに差し込み引き上げました。
引き揚げたらステムのボルトを軽く締め、

インナーチューブの落下(自重による縮み)を
おさえ、トップのボルトを締めこみました。

とりあえず一件落着です😅
あとは、
トップボルト、ステムボルトをしっかり締め
フェンダーを取付。
最後にホイールにブレーキパネルをはめ
アクスルシャフトをしっかり締めこみます。
👇ブレーキパネルをハメこむ際は、
メーターギヤのデッパリ(写真1)と、
ホイールハブ(写真2)の切欠を合わせ
組付けを行います。
間違うとメーターギヤ等の
破損につながります。


組付けがおわったら
各所しっかりと締め込みを確認し、
メーターとブレーキが作動するかを確認。
ゆっくりと試乗を行い、
問題なければ完成です!
お疲れ様でしたー!
実際慣れないと
ちょっと大変な作業ではありますが、
費用も安くつきますし(店では多分万単位)
メンテナンスの幅もかなり広がります。
その為にもこの記事が参考になれば
幸いです。
それでは安全で楽しいバイクライフを~!

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