【旧車2スト】エンジンがかからない!?見落とし注意なクランクオイルシール!

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ヤマハ H3 バイクメンテンナンス
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こんちわMUDDYです。

先日ノリと勢いで購入してしまったおしゃれなビジネスバイク・ヤマハH3!

ヤマハのYBシリーズのご先祖様ともいうべき2スト90cc

今回も例に漏れず、お決まりの不動車だったのですが、、、(笑)

とりあえず状態を現状を確認する為、エンジンがかかるか作業してみました。

 

実は・・・これが一通りやってもウンともスンとも・・・

久しぶりに「あらら?」っとなってしまいました。

原因は今回すかっかり見落としていたコレ⇩でした。

いじりなれている方は想像ついたのではないでしょうか!!?

そうです!これです!!

「クランクオイルシール!!」

今回、コヤツがものの見事にケースから外れてました。

ヤマハ H3

コレを見落としていました(;^ω^)

情けない・・・

今回はこの見落とし確認作業を記事にしてみました!

是非参考にしてみて下さい。

作業は自己責任でお願いします!作業や修理内容は車両の状態によっても変わります!

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まずはエンジンの3原則・良い火花

プラグ

いい火花の点検。

プラグを外し状態を確認。

やや黒ずみあるけど大丈夫そう・・・

そしたらプラグを外し、エンジンにアースさせ

メインスイッチ・オンでキック!

バチバチにいい火花飛びました。

とりあえず火は出る!問題はコレじゃなさそう。

点火タイミングなどが狂っている場合もあります。一概にOKとは言えませんが、とりあえず点火はする。ということを確認。

良い圧縮

ヤマハ H3

続いては圧縮!

自分はコンプレションゲージ(圧縮を計測するゲージ)を持って無いので

プラグを外したまま、プラグホールを指でふさぎキック。

指がプラグホールから弾き飛ばされる。

つまり圧縮あり(簡易チェック!)

コレも問題なさそう・・・

*キック時、特に異音もなくマフラーからの排圧も確認済み。

良い混合気(キャブレター・燃料系統)

ヤマハ H3

んじゃキャブ?燃料?となるんですが、ここは前オーナーさんの

「普通に走行出来ていて急にエンジンかからなくなった。」という証言から

きなりキャブがダメになるとも考えにくい、、、

念のため確認するも、これも問題見当たらず・・・

通常ならここで初爆(一瞬だけエンジンかかる状態)があっても良さそうなもんですが・・・と

一次圧縮(クランク内の圧力異常)

 

詰んだのでとりあえず一服・・・コーヒーうまい。

さてと、

点火・圧縮・混合気全てOKなのに・・・

何でやねん。

 

一服して、ここで気づいたのですが、

「あ!クランクケース内の一次圧縮!!?」

先の圧縮を確認する工程では、実際確認出来ていたのはシリンダーの圧縮であり、クランクケース内の圧縮の有無は確認出来ていませんでした。

2サイクルエンジン(2スト)は圧縮に一次圧縮と二次圧縮があります。ちょっと語弊がありますが、ざっくり簡単に言うとクランクケース内の圧縮と、シリンダ内の圧縮といった感じです。ザックリですみません(笑)

詳しい説明はググってみて下さい(笑)ものすごく丁寧に書かれている記事が沢山あります!!自分は上手に説明出来る気がしないです・・・ゴメンナサイ💦

思い立ってキャブの吸い口に手を当ててキックするもキャブが空気を吸い込む気配が全くなし!

やっぱり・・・

アクセル全開(スロットルバルブ最上げ状態)でキャブ外側からクランクケース内のロータリーバルブを覗いてみたがここは特には問題なさそうでした。

ヤマハ H3
赤矢印がロータリーバルブ。クランクの回転と同調して回転する円盤。
切欠きの部分から空気を吸い込む仕組み。

自分の考察では、クランクシールの破損などによりクランク内部の圧力がおかしくなっていて、キャブではない場所から空気を吸い込んでしまっている可能性があるのでは!?

また、プラグを差し込みキックしても全くプラグが濡れないのはクランクケース内部に混合気が入らないのと、さらにクランクケース内の圧力がかからない為、シリンダーに混合気が送られないと考察しました。

コレはと思い急いでコイル側のクランクオイルシールを確認してみた。

クランクオイルシールが抜けてしまうと、クランクケース内部の圧力に異常が生じます。

特に2ストロークエンジンだと、明らかなパワーダウンを引き起こしたり、場合によってはエンジンがかからなくなります。

早速確認の為、まずはステップとシフトペタルを外していきます。

次にスプロケット側のカバーを外すとフライホイールが出てきます。

ヤマハ H3

フライホイールを固定具を使い中央のナットを外します。⇩

ヤマハ H3

中央のナットが外れたら

このプーラーを使いフライホイールを取り外します。

フライホイールプーラー

フライホイールの内側に切ってあるネジ山に合う

アタッチを取付し、十字レンチの要領で締め込みながら

フライホイール自体を引き抜きます。

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感想(0件)

引き抜けたらまず矢印の半月キーをなくさないように保管しておきます!!取付位置にも注意です。

半月キー無くなると結構最悪です。稀にフライホイール外した時に脱落してしまい、フライホイールの磁石に引っ付いているときあります。万が一無い時は慌てず探してみて下さい(笑)

ヤマハ H3

後はコイルのベースを留めているプラスを外し

オイルシールとご対面です。

 

見て!!この状態(笑)完全に脱落

ヤマハ H3

この状態だと先ほど考察した通り、キックしてもクランクケース内部に負圧、つまり吸い込む力が発生しなくなり(この抜けた部分から空気を吸い込んでしまう為)キャブから空気を吸いこむ事が出来ず、さらにはクランクケース内の混合気をシリンダー内に送り込めません。(本来ピストンが下がる時にクランクケース内の混合気を押し出し、シリンダーに圧送するが、このシールの隙間から圧縮が逃げてしまう為)・・・あってるかなこの説明(💦)

とりあえず応急処置で外れたシールを押し込み組みなおしてキック。

ヤマハ H3

初爆ののち、無事エンジン始動。

よかったよかった!

今までにこんなに見事にクランクシールが外れている車両に当たったことがなく一瞬焦りました。

重複しますが、2サイクルの場合、このシールが完全に外れていなくてもここから圧力が抜けたりするとパワーダウンなどの不調につながります。

特に旧車や過走行車に多いので気になる方は点検してみるのもアリだと思います。

ほんと今回はビックリでした。

ちなみにこの後すぐに新品に交換しました。

ヤマハ H3 オイルシール

部番載せておきます⇧参考までに!

品番93102-20447

ではまた!

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